じゃすてぃすはーと

恋愛報告書というか、他人の話の後半戦
行ってみようか〜！
誰も待ってないって！？
わっています。それは、私の想定内です。

師匠「「無音の世界」ってのは、常に危険と隣り合わせだよ。まずね、運転ができない。実際、聴覚障害持っている人でも免許は取れるらしいのだけども。でも、運転していて普段の倍は疲れるよ。
例えば、交差点。気づかないけども、かなり音に頼っている部分があるからね。」

ブライト『・・・』

「あとね、後ろに人がいるって事が怖くなる。
次にどんな行動に出るかわからないか。冗談抜きで不安になるよ」

『疲れますな』

それから、数分間色々と聴覚障害について師匠は語っていた。

「俺も身近に障害を持った人なんていなかったからさ、当初はハッキリ難しかった。
でもね、助けてくれる人もいたんだ。
会社の知り合いで似た境遇の人がいてさ、どうやったらうまくいくか、とかアドバイスもかなり貰ったよ。そのなかでね、その人が言っていたんだけど
『普段はなるべく健常者と同じ扱いにしてほしい。それがうれしい。
でも、障害が壁になっているという事も忘れないで、時と場合を見て助けてほしい』
「ふ〜ん」って意見だけども、当時の俺にはかなり考えさせられた」

『その、「時と場合」のタイミングってやつが難しく感じるね』

「・・・。
そういえば、彼女の誕生日に何が欲しい？って聞いたことがあったの。そしたら、あいつ小さい時に聞いたディズニーの『イッツ・ア・スモールワールド』って曲をかすかに覚えているんだって。だから、そのオルゴールが欲しい！って言ったんだ」

『それで、プレゼントしたの？』

「した。でもね・・・たった３ヶ月で壊れた。オルゴールだぜ。オルゴールが３ヶ月で壊れるって、一体何回聞いたのよ！」

師匠の声は、震えていた。
最初は面白おかしく話していたのに…昔を思い出して、感情が高まってきたのだと思う

「でね、たまに携帯に掛けてくる時があってさ。
向こうは一方的に喋るだけだけど。それで、
『聞こえる？』
とか言って、ずーっとオルゴールを鳴らしているの。
それが、結構な回数あったら俺はオルゴールって嫌い」

『なんか痛い話ですね』
「あー、イテーよ」
・
・
・
「あとさ、俺の地元から彼女の家まで、結構な離れていたのね。大体車で３時間くらい。高速も使ったさ。週に３回位行っていたよ。
だから、付き合い始めて３ヶ月くらい経ったときはもう体ボロボロよ。

そんでさ、たまにアイツもフラストレーションみたいのが溜まる時とかあってさ、そういう時は爆発するんだ。

『私は国から援助受けているから、結構便利なんだよ。高速も半額だしさ。色々補助金とかも出るしさ。だからいいんだよ、別にわかれても』って。
こんな感じで自暴自棄になるの。そして最後には
『でもやっぱり耳が聞こえる方がいい！』って泣くの』
手に負えません」

『んじゃ、そろそろ結論聞いていい？最後はどうやって終わったの？』

「最悪の別れ方さ。俺の方がギブアップ。
彼女が高校を卒業をするのを機に別れた。もう一人で生きていけるから、俺はいらねーだろって。もう、疲れてたんだきっと。
最初は「俺が頑張れば何とかなる！って考えていたんだけども。
でもね、
浅はかでした・・・」

『うむ、私も失礼かもしれないですけども、師匠の行動は・・・』


これで、今回の報告書はおしまい。

私が師匠からこの話を聞いた時、「付き合う」という薔薇色の展開が予想されると同時に、隠れた棘があるということを理解しました。

表面の美しさだけを見て、欲望に従い進んでいた先にあるのは何なんでしょうか？

後悔？
疲労？
罪悪感？
それとも、
幸福？

皆さんの意見は？


ちなみに私の結論は
















「報告書のネタ」になるだけ、
です。

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